中古販売買取業者「ビッグモーター」は数々の不正問題が発覚し、そのブラック企業ぶりが明らかになりましたが、ではなぜ従業員6000人もの人達がそれに従っていたのでしょうか。
それくらいの規模であれば、社内で大きなクーデターが起きてもおかしくないはずです。
しかし、実際は何もせずに兼重宏行前社長やその息子である宏一前副社長を筆頭とした指示に黙って従って、犯罪行為に手を貸してしまっていたのが現状でした。
このようないびつな環境になってしまったのは、制度面の不備ばかり指摘されていますが、誰も逆らえない・逆らわない制度をより強固にしていったのは、従業員の精神面(マインド)によるものだと考えられます。
2023年7月にメディアに保険金の不正請求が大々的に取り上げられる5年以上も前から、全国で行っていたとされています。
そして問題が大きくなるまで不正は明るみに出なかったのは、精神面を支配されたことによる「洗脳(奴隷化)」が既に完了していたからと言えば説明がつきやすいです。
ではどのように従業員が洗脳され奴隷化していったのか原因を探っていきましょう。
同調圧力が支配している
ビッグモーターはノルマが厳しすぎるなど、理不尽な要求が日常茶飯事だったと言われています。
ただそのような環境で弱音を吐こうものなら「皆が苦しくても頑張っている。頑張らないお前はダメな奴だ!」と上司や先輩から怒号が飛ぶのが当たり前。(実際はもっと酷い言葉だったと思います)
抵抗しても無意味なほどに個人が尊重されていない価値観が蔓延しており、これが当たり前であるかのような同調圧力を作り出しています。
従業員は「自分が悪いんだ。もっと頑張らなきゃ!」と自分を責めて落ち込ませるようになって、次第に同調圧力に支配されてしまったのだと考えられます。
隠ぺい体質で自浄作用が働かない
保険金不正請求や、不正転売、整備不良など数多くの法律違反をしてきたビッグモーターですが、請求書の改ざんによる「隠ぺい」が当たり前に行われていました。
書面上にはあたかも必要な部品を取り付けたと記載していたが、実際は何もしない、もしくは壊したりして必要のない部品を付けて保険会社や顧客に請求をして利益を得ていたのが実態です。
従業員には厳しいノルマがあるため、犯罪を「隠ぺい」してでも達成しなければならないと思い込んでしまっているのです。(ノルマを達成できないとペナルティー)
また、和泉新社長は7月25日の会見後に全社員向けて「会社支給携帯に入っているLINEのアカウント削除をしてください」とメールを送付したり、「改革の第一弾としてまず全店のLINEの使用をすべて止める」とする”証拠隠滅”ともみられる発言をしています。
そもそもトップが隠ぺい体質であるので、下の従業員も隠ぺいするのが当たり前な社風で、自浄作用が働かず犯罪組織化していったと考えられます。
ペナルティーで恐怖心を植え付ける
先に述べた「同調圧力」や「隠ぺい」は、もとを辿ると恐怖心を植え付けられたことによるもので、過度なノルマを達成できなかった、言動が気に入らなかった際にペナルティーとして降格・罰金・左遷をいつでも自由自在に行える”強権”を宏一前副社長が行い、社内でパワハラが横行していたからです。
具体的な構図としては
宏一氏が過度なノルマを各店長に指示を出す(達成できないと店長にパワハラ)→エリア長や店長はノルマを達成のために従業員に指示を出す(達成できないと従業員にパワハラ)→従業員はノルマ達成のために顧客に営業をかける(達成するために犯罪を行う)
宏一氏によるペナルティーの処罰を受けたくない恐怖心から、責任のあるエリア長や店長は部下である他の従業員に対してパワハラをしてしまい、その従業員も上の人から理不尽に怒られたくないので結果犯罪行為に走ってしまいます。
恐怖心を植え付けて支配することで、犯罪に手を染めさせて、逃げ道を塞ぎ、他でやっていけない人間に作り上げることで「洗脳(奴隷化)」されてしまうのです。
高い給料だから続けられる
ビッグモーターは、業界では高すぎる異様な給料も「奴隷化」の原因の一つと言えます。
営業職は年収1,600万円、整備士は年収980万円、営業職(店長)は年収3,150万円、整備士(工場長)は年収1,580万円と明らかに不自然すぎます。
今になって不正を行ったからこのような高い年収モデルだと分かりますが、ではこれだけ高い年収が手に入るのなら、他会社に行こうと思う人が一体どれだけいるのかという事です。
結局、多くの人は「辛くても高い給料」と「辛くても低い給料」であれば前者を選んでしまいます。
それがビッグモーターのような異様に高い給料が支払われ続ける環境を維持する為には、不正に目をつむりなかった事にして、これからも良い暮らしがしたい願う従業員もいるはずです。
「洗脳(奴隷化)」してしまうと思考停止する
会社という組織が人生において大きな影響を与えることは間違いないですが、会社に主軸を置きすぎて依存してしまうと、良い悪いの判断が自分でつかない思考停止の「洗脳(奴隷化)」した人間となってしまいます。
トップが利益の為なら犯罪という不正に手を染めるように指示をして、従業員は怒られたくないから黙って従うことに慣れてしまったのがビッグモーターです。
ブラック企業と呼ばれる会社で忠誠心や協調性の高さは誇るべきことではないし、評価されてはいけなません。むしろ社会的には悪い方に向かっている事を全ての労働者は理解するべきです。
ブラック企業は従業員を都合の良い駒としか思っていないし、体や精神が壊れても知ったことではないという価値観で、一生懸命に会社に尽くしても何も良いことはありません。
不正問題発覚後でも退職者が少ない
ビッグモーターは従業員約6000人のうち、2023年1月~3月の期間で約1000人が退社していたことが判明しました。前年に保険金の水増し請求の事実が発覚したことで、社員による退職ラッシュが起きたとみられています。
2023年7月にメディアにて大々的に報じられて、新社長が会見を行った際には退職者は6名であったと明かしました。
あれほどの大問題が発覚したのにもかかわらず、全従業員数の1/6程度しか退職していなかったのはかなり異様な事で、完全に飼いならされた「奴隷」だと言えます。
ビッグモーターは再起不能
ここまで次から次へと不正が発覚しているビッグモーターは、保険金の不正請求問題だけでも賠償額が約50億円と見込まれ、さらに他の問題も合わせると莫大な金額になることは間違いないです。
仮に賠償金が払えたとしても、ビッグモーターの評判は最低最悪にまで落ちており、今後客が足を運ぶことはなくなり売り上げなし、銀行からの融資や保険会社も委託契約を結ばないので、事業継続が難しくなることは最早時間の問題となるでしょう。
このような再起不能な状況になるのに、残りの5000人の従業員はなぜまだビッグモーターにしがみついているかは謎でしかありません。
ブラック企業で奴隷になる前に退職するべき
結局はビッグモーターのようなブラック企業で完全に「奴隷」になってしまった人は、そこにしがみつくしか生きる術を持たなくなります。
少しでも正常な判断が残っているうちにさっさと退職しないと、自分の体や精神が潰されるばかりでなく、犯罪に加担したりして一生を台無しにしかねません。
あくまでもブラック企業は自分たちトップが贅沢な暮らしをする為に、従業員を使い捨ての駒として飼いならしているにすぎないのです。
ブラック企業だと思ったら退職・転職が必須
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